カリフォルニア・レーズン協会 一般消費者向けページ

レーズンの栄養成分と健康効果

カリフォルニア・レーズンの栄養成分

生のぶどう1kgからできるレーズン(干しぶどう・干し葡萄)はわずか200g。カリフォルニア・レーズンは、大自然の恵みを凝縮したドライフルーツです。栄養価が高く、毎日の健康に役立ちます。 また、天日干しのため、安全で保存性がよく、いつでもどこでも手軽に食べられます。

即効性のあるエネルギー源

レーズン(干しぶどう・干し葡萄)は約70%の果糖・ブドウ糖を含み、これらは砂糖のしょ糖より吸収されやすいため、効率のよいエネルギー源になります。アメリカでは、クイックエネルギー(即効性のある栄養食品)としてスポーツにも利用されています。そのまま朝食やスナックに、登山やマラソンなどのスポーツに、レジャーの携帯食に、また保存性が高いため緊急時の常備食にも最適です。加えて、この糖分は、料理の甘味料として使用できます。

ミネラルが補給でき
コレステロールはゼロ

塩分の多い食事のバランスを改善する成分としても注目されているカリウムの他に、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガンなどのミネラルをバランスよく含みます。 逆に脂質は低く、気になるコレステロールはゼロです。

レーズン(可食部100g当たり)

エネルギー 324kcal
水分 14.5g
たんぱく質 2.7g
脂質 0.2g
炭水化物 80.3g
灰分 1.9g
食物繊維総量 4.1g
 
コレステロール 0mg
食塩相当量 0g
廃棄率 0%
ポリフェノール 0.4g
無機質
ナトリウム 12mg
カリウム 740mg
カルシウム 65mg
マグネシウム 31mg
リン 90mg
2.3mg
亜鉛 0.3mg
0.39mg
マンガン 0.2mg
ビタミン
A レチノール 0μg
カロテン 11μg
レチノール等量 1μg
ビタミンD 0μg
E α-トコフェロール 0.5mg
γ-トコフェロール 0.3mg
ビタミンK 0μg
ビタミンB1 0.12mg
ビタミンB2 0.03mg
ナイアシン 0.6mg
ビタミンB6 0.23mg
ビタミンB12 0μg
葉酸 9μg
パントテン酸 0.17mg
ビタミンC Tr
引用:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

一日の摂取目安量

様々な栄養素を含む一方、それなりにカロリーもあるレーズン。食べる量は、食事とのバランスを考えながら調整すると良いでしょう。一つの目安として、30gのレーズンは50~60粒程度、約97kcalです。

なお、レーズンはカリウムを多く含むため、腎臓病など腎機能が低下している方は、食べる量に気をつける必要があります。

栄養成分の有効な利用法

ヨーグルトレーズン

ヨーグルトレーズンの栄養

ヨーグルトは牛乳に乳酸菌を加えて乳酸発酵した食品です。主な成分は、たんぱく質、カルシウム、そして生きた乳酸菌が含まれます。ここにレーズンが加わると、ヨーグルトからは全く摂取できない食物繊維がプラスされます。ヨーグルトの乳酸菌によって大腸内の悪玉菌の働きが抑えられ、食物繊維の作用により腸の働きが活発になり整腸作用がスムーズに進みます。

また、レーズンはカリウムが多いので体内におけるナトリウムとのバランスが改善されます。通常、日本人は調味料から食塩を多く摂取するのでナトリウム過剰の傾向があります。体内におけるナトリウムとカリウムの比率は、1対1が望ましいのですが、一般にナトリウムが過剰です。

デザートにレーズン入りヨーグルトを食べると、食事で摂取するナトリウムとのバランスが整います。

レーズン入りトマトサラダ

レーズンの抗酸化作用

レーズンとトマトを組み合わせると、レーズンに含まれるエピカテキンにトマトのビタミンC、ビタミンEがプラスされ、エピカテキンの抗酸化作用が単独で摂取する場合より相対的に強くなります。さらに、レーズンの甘味とトマトの酸味がマッチして味を引き立てます。

レーズンの酸味と塩分について

レーズンで減塩効果

塩味にレーズンの甘酸っぱい味を組み合わせると薄塩でもおいしく食べられます。例えば、サワークラウトにレーズンを加えると、薄塩でも風味のある一品になります。減塩食が必要とされている高血圧症、腎臓障害の人には、無塩食の煮物にレーズンを加えることで、おいしい薄塩の一品になります。

レーズンの糖分と上白糖

レーズンの糖分

上白糖はしょ糖が95%以上含まれます。この甘味を1とすると、レーズンの果糖は1.7、ブドウ糖は0.75位の甘味です。従って、レーズンは上白糖より少ない量で甘味を強く感じます。エネルギー量は、上白糖、果糖、ブドウ糖も同じで、1gが4kcalです。レーズンは、少ない量で甘味を強く感じることができますので摂取するエネルギー量は少なくなります。また、上白糖より果糖、ブドウ糖の方が吸収が早いので瞬発力が大きくなります。

カリフォルニア・レーズンの健康効果

レーズン(干しぶどう・干し葡萄)は、古来から有益な栄養源として人々に愛され続けています。
近年の調査・研究では、がんや心臓疾患など生活習慣病のリスクを低減する成分を含むことがわかってきました。

レーズンは健康に役立つ栄養成分がバランスよく含まれ、年齢を問わず、朝夕いつでも手軽に摂取できます。

抗酸化能

がんや心臓疾患、糖尿病、アルツハイマーやパーキンソン病などの要因の一つに、酸化ストレスが挙げられます。

取り込まれた酸素の一部は代謝の過程において活性酸素となり、鉄がさびつくのと同様に体内の細胞膜やたんぱく質、血管などを攻撃し、機能障害を引き起こすことが知られています。

活性酸素の過剰産生を抑制する抗酸化物質は、酸化ストレスによるDNA損傷を防ぐ働きがあります。

食物繊維

食物繊維とは、消化吸収されない食品成分の総称です。近年ではその効果・効用が広く認知され、摂取が重視されています。特長としては、水分によって膨らむ保水性と膨張性から、腸の働きや腸内環境を整えて、便秘の解消などを促します。また、水溶性と不溶性に分類され、水溶性は過剰なコレステロール・胆汁酸などの排泄促進や血糖値上昇の抑制などに効果があります。不溶性は腸内の有害物質の排泄を促進します。

いずれも、健康維持や生活習慣病の予防などに関与していますが、近年は食生活の変化もあり、日本人の食物繊維の摂取量が不足しているといわれています。

ビタミン&ミネラル

太陽のもとで「天日干し」されたカリフォルニア・レーズンには、体のさまざまな機能を調節するビタミンやミネラルがバランス良く含まれています。健康的な食生活に欠かせない微量栄養素が効率よく摂れます。レーズンは、ミネラルの中でも特に鉄分が豊富です。
鉄分はヘモグロビンの原料になり、貧血を予防する栄養素です。鉄分が不足すると細胞へ酸素が届きにくくなり、からだが重い、息がきれる、顔色が悪い、疲れやすいと感じるようになります。毎日の食事にレーズンを少し加えて手軽に鉄分を補給しましょう。

糖質・脂質・コレステロール

低脂肪でコレステロールゼロのカリフォルニア・レーズンには、脳や神経組織のエネルギー源となるぶどう糖と果糖が多く含まれています。

リサーチ・研究結果に基づいた健康効果

レーズンに結腸がんの予防効果

天日乾燥でつくられたレーズンに含まれる酒石酸と食物繊維の組み合わせは、大腸の機能と腸内環境を健康に保つために大きな役割を果たし、またそれらの働きによって結腸がんの予防効果を示す事が示唆されました。

レーズンが糖尿病や心疾患を予防

レーズンは食物繊維やカリウムのほか、抗酸化物質をはじめとする数多くの植物性化学物質を豊富に含んでいます。 これまでの数多くのレーズンの健康に関する研究において、レーズンの習慣的摂取により糖尿病や心血管系疾患に対するリスクが軽減されることが示唆されています。

レーズンと口腔衛生

これまでレーズンは、糖分の含有量が高いことや歯に付着する粘り気があることから、虫歯を促進させるものと考えられてきました。 しかし、近年の研究により、レーズンは虫歯の発生に関与することはなく、さらに虫歯に対してある程度の予防効果を有する可能性があることが明らかになってきました。