カリフォルニア・レーズン協会 一般消費者向けページ

生産加工と品質管理

カリフォルニア・レーズンの生産

生産地サン・ホアキン・ヴァレー

サンフランシスコとロサンゼルスの間に位置する、カリフォルニア州 サン・ホアキン・ヴァレー。長さ約385km、幅約80km、面積は四国の1.6倍に相当する約3万km2の広大な渓谷が、カリフォルニア・レーズンの生産地です。
この地は、年間降雨量250mm以下の乾燥地帯で、天日干しするレーズンの生産に最適。また、ぶどうの成育に欠かせない水には、シエラネバダ山脈からの豊富な水量を得て、灌漑用水を渓谷にめぐらせています。
現在、日本で消費するレーズンの約8~9割が、サン・ホアキン・ヴァレーで生産されるカリフォルニア・レーズンです。

ぶどうの成育と理想的な気象条件

カリフォルニア・レーズンのほとんどが、ナチュラル・シードレスから作られます。このぶどうはレーズンの生産に特に適しており、種なしで皮が薄く、甘くおいしいことが特長です。ぶどうは落葉樹で、収穫に至るまでに3年以上を要し、さらに手入れは年間を通じ手作業で行われます。
毎年、1月に枝を剪定、春には若芽を出し、やがて開花、真夏の太陽のもとで果実を実らせます。砂漠地帯特有の高温で乾燥した気候により、真夏の昼間の気温は時として43℃以上にもなります。このため害虫も少なく、また、ぶどうは果実の中に糖分を蓄積し、約21%の糖度をめどに収穫期を迎えます。
8月中旬~9月中旬、収穫期のサン・ホアキン・ヴァレーは連日炎天が続きますが、夜間の平均気温は20℃に低下。昼夜の温度差も、カリフォルニア・レーズンのおいしさの秘密です。

自然のままの天日干し

手摘み収穫は、熟練の労働者が重く熟したぶどうをひと房ずつ丁寧に摘み、長く続くブドウ畑の畝にひいた防水処理したペーパートレイの上に広げます。
天日干しは、2~3週間かけ十分に行われます。途中ぶどうを裏返し、カリフォルニアの太陽が緑のぶどうを自然な茶色に変え、水分含有量が約16%になったらレーズンができあがります。レーズンはペーパートレイで包み込み、さらに2~3日置き水分を均一化します。
機械収穫のレーズンには、2つの乾燥方法があります。どちらの場合も、労働者はぶどうを枝ごと切り、木の間に通したワイヤーに掛けていきます。約1週間木の上で乾燥後、半分乾燥したぶどうを機械により収穫し、畝にひいた切れ目のないペーパートレイの上においていきます。更に1~2週間天日乾燥し、レーズンができあがります。もうひとつの方法、DOV(枝ごと乾燥)は木の上に掛けたぶどうを、そのまま枝がついた状態で6~8週間、木の上で乾燥させます。乾燥後、機械によりレーズンを収穫します。

乾燥フロー

カリフォルニア・レーズンの加工と品質管理

異物の除去と選別、洗浄

集積されたレーズンは大きな枝を取り除いた後、スエットボックス(500~550kg)に入れ、加工工場で保管します。この時点でまず品質検査があり、良品のみが加工工程へと移されます。
加工の第一段階は、小枝や小石、砂などの異物を除去していく工程です。振動式のベルトコンベアー、送風機や吸引機を使用し、また、キャッパーという専用の機械でキャップステムを除去します。これら異物の除去は、加工工程の中で数回行われます。続いてサイズの選別。スクリーンでふるいにかけ、粒よりのレーズンとなります。
次に洗浄。これは、きわめて重要な工程で、清浄な地下水を使い繰り返し行います。
最後に、レーザーソーターを使用。これは、レーズン以外の物質を感知する光センサーで異物を感知し、エアー噴射でただちにで除去する最新のテクノロジーです。
機械での工程の後、さらに、異物の混入やサイズの不揃いがないか、人の目による入念なチェックを行います。

検査の様子

厳しい検査を受けた安心の品質

カリフォルニア・レーズンは、加工においても防腐剤や添加物を一切使用しない天然の食品です。全工程を通して、USDA(アメリカ農務省)の検査官により厳しい品質検査が行われます。検査は、サイズ・量・糖度・水分・異物など、広範囲におよびます。さらに、箱詰め後も表示通りの内容であるかを再検査し、常に安心してご使用いただける高品質なレーズンだけを、アメリカ国内および世界に向けて出荷しています。

検査の様子
出荷までのフロー