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糖尿病とカリフォルニア・レーズン
2016年の厚生労働省の調査によると、「糖尿病が強く疑われる人」と、「糖尿病の可能性が否定できない人」は、合わせて約2,000万人。食べ過ぎや運動不足などの生活習慣が主な原因となる糖尿病は、放置しておくと体中の血管が傷つき、さまざまな合併症を起こすため、早期に治療を始めることが大切です。
食生活の面では、動物性脂肪のとり過ぎや食べ過ぎによる内臓脂肪の蓄積を防ぐと同時に、食後の血糖値の上昇を緩やかにする食物繊維などを積極的にとることが重要です。カリフォルニア・レーズンには、食物繊維のほか血管の障害を防ぐ抗酸化物質が含まれているため、血糖のコントロールが必要な人でも、毎日の食生活に取り入れることができます。
カリフォルニア・レーズンのGI値
アメリカでは、レーズンは食物繊維が多く食後の血糖値を緩やかに上げる食品として、糖尿病の治療食などに使われています。 炭水化物を摂取した後の血糖値の上がり方をブドウ糖と比較し、数値化したグライセミック・インデックス(GI値)によると、レーズンのGI値は低~中程度の範囲で、インスリン指数も低いとされています。
1日の適正な摂取エネルギー量の範囲内であれば、ちょっと甘いものが食べたい時に、安心して利用することができます。
食後の血糖値の上昇を緩やかにする食物繊維
カリフォルニア・レーズンには、腸でのブドウ糖の吸収を遅らせ、食後の血糖値の上昇を緩やかにする食物繊維が含まれています。また、糖尿病のリスクになる動物性脂肪は全く含まれないので、血糖をコントロールしながら美味しいものを食べたい人に最適です。
食物繊維を含むカリフォルニア・レーズン、野菜や海藻類、GI値の低い大豆やヨーグルトなどを組み合わせて食べると、さらに血糖のコントロールに効果的です。
食物繊維総量(可食部100g中) | |
---|---|
レーズン | 4.1g |
蒸しさつまいも | 3.8g |
生いもこんにゃく | 3.0g |
※数値/日本食品標準成分表2020年版(八訂)
抗酸化物質で合併症と動脈硬化を予防する
糖尿病は三大合併症を招く細い血管の異常だけでなく、動脈硬化を起こす原因にもつながります。このため、食生活ではコレステロールの酸化を防ぐ抗酸化物質のビタミンAや、ビタミンC、ビタミンEなどを十分にとることが大切です。
また、カリフォルニア・レーズンに含まれるケルセチン、ケンフェロール、エピカテキン、ダイゼインなどのポリフェノール化合物にも、血管のダメージを抑え、動脈硬化を予防する働きがあります。色の濃い野菜や、かんきつ系の果物、新鮮なオリーブ油などと共に、強力な抗酸化物質を含むカリフォルニア・レーズンを、日々のメニューに取り入れてみてはいかがでしょうか。
ドライフルーツとぶどうのポリフェノール化合物
食品名 | 一食相当量 | ポリフェノール 化合物含有量 |
---|---|---|
レーズン | 43g | 458mg |
いちじく | 40g | 384mg |
なつめやし 品種:Deglet Noor |
40g | 264mg |
ぶどう(生) | 126g | 183mg |
出典:Wu X, Beecher GR, Holden JM et al Lipophilic and hydrophilic antioxidant capacities of common foods in the United States, J Agric Food Chem 2004 52, 4026-4037
糖尿病予防におすすめのメニュー
〈カリフォルニア・レーズンと彩り野菜のピクルス〉
低GI食品を使った常備野菜。レーズンの甘味で酸味もやわらか。時間がある時に作っておけば、食事の時にも、おつまみにも、また、ティータイムにも活躍する、彩りもきれいな万能な一品です。
ポイント
- 食後の血糖値の上がり方を緩やかにし、インスリンの過剰な分泌を防ぐGI値の低いレーズン、大豆、野菜、酢を使っている
- レーズンと野菜の甘味が、漬け汁の酸味を和らげ、酸味が苦手な人でも食べられる
- 旬の野菜を使って約1ヶ月は常備できるので、小腹が空いた時のおやつや、野菜が足りないときの一品におすすめ
< 栄養価(1人分) >
エネルギー:35kcal
脂質:1.0g(低脂肪)
〈カリフォルニア・レーズンのシロップ漬けフルーツ玄米シリアル〉
血糖の上昇を抑えながら楽しめる、低GI食品を使った簡単な一品。レーズンのシロップ漬けを作っておけば、忙しい朝でも心がゆったりとした朝食がとれます。
ポイント
- 食後の血糖値の上がり方が緩やかなレーズンと少量の甘味料をシロップ漬けにすればカロリーを抑えながら甘味が楽しめる
- 低GI食品の玄米シリアル、ヨーグルト、フルーツと組み合わせることで、血糖の上昇を抑えながら、おやつが楽しめる
- シロップは冷蔵庫で約2週間保存可能
< 栄養価(1人分) >
エネルギー:140kcal
食物繊維:2.1g